危なっかしいのはキラも同じ ほっとけないのだって どこか肝心なところで抜けてるのだって同じなんだよ それなのに キラとは違う何かがあって… だけど、こんなことするお前は大っ嫌いだっっ INSTINCT〜カガリ〜 "ここがアスランの部屋だ。あるものは自由に使え"と 通された部屋は、ザフトから与えられていた部屋の数倍の広さだった スプリングの利いたベッドに仰向けになるアスラン ぼんやりと、何も考えずにただ天井を見上げる "コン、コン" 響きのいい音がアスランの耳に届いた 「アスラン、私だ。入るぞ?」 「っあぁ…」 うつろに答えながらも、アスランは上体を起して訪問者を迎えた 訪問者はもちろんカガリ いや、「訪問者」というのも語弊があるだろう アスランはここへ居候することになるのだから 「大丈夫か?」 「え?」 唐突に尋ねられて、アスランはきょとんとした瞳でカガリを見た カガリは入り口からまっすぐとベッドまで進み、その脇の椅子に腰掛けた 「お前、ここに来てからあまり元気がないだろ。」 「そう…かな。」 「そうだよっ。」 「………そうか…」 本当に元気のない笑みを浮かべて、とぼとぼと言葉を紡ぐ それがカガリには気になって仕方がなかった どうにも、アスランの元気のなさには調子を狂わされる そうは言っても、普段からはしゃいだりする方ではないが… それでも、やっぱり顔色を見ていればわかる どこかうつろで、思い悩んでいるようで、それでまた一人だけで解決しようと空回りしてる だから、そういうのをやめろよっってずっと言ってるのに 「ほらっ、アスラン!」 「えっ」 カガリは椅子から立ち上がって、ガツッとアスランの両肩を掴んだ 身体に力を込めていなかったアスランの上体はぐわんぐわんと揺れる 「悩み事があるなら私に言えよっ」 「っや……でも……」 「お前は私の護衛だろっ!?護衛がそんなんでどうするんだよっ」 がさつで、男勝りで、無神経なくらい直球なくせに その心は大きくて、繊細で、温かい しょっちゅうこんな風になられちゃ、カガリだって安心して仕事をこなせないのだ 「お前がそんなんだと……っ私が安心できないんだっ」 「っカガリ…」 「なんでか…わからないけど…。」 アスランの両肩をぎゅっと握り締める 決して強くはない それでも、カガリの困惑は十分アスランには伝わっていた 「キラと……お前、似てるのに」 カガリの顔が彼女の前髪によって隠れる うつむいている彼女の表情は、アスランの角度からでは確認できない でも……その声で、姿で……アスランはカガリの表情を思い描く 「似てる……のにっっなんで違うんだ?」 「?」 自問…しているのだろうか? アスランはどう答えればいいかわからず、カガリをじっと黙視した 「お前が苦しそうにしてると、私も苦しい……」 ふっと、カガリの手から力が抜けたのがわかった 今にも泣きそうな声 空気から伝わる、震えた声 「アスランが笑ったら私も楽しくなるし、アスランが辛かったら私も胸が痛むんだっ」 「カガリ……。」 「キラにだってそうなのに………っ。……どう…して……」 こんなにもほっとけないんだ? カガリは心の中のうやむやな感情に自問自答していた 上げられた瞳に映るアスランの姿 カガリがまっすぐとアスランを見ている 数秒見つめあう中で、アスランは自分の中で何かを決断した 「カガリっっ」 「えっ!?ちょっっわっっ」 アスランはカガリの腰をひょいっと抱えて、ベッドの上に押し倒した アスランが上、カガリが下 一気に視界が天井に広がったカガリは、ぽかんとして言葉が出なかった 「俺の……悩みの種を解決してくれるんだろ?」 「えっ?」 一気に現実の世界に引き戻されたように、カガリはびくっと返事を返した 目の前にいる少年の瞳 そこに映る自分の姿はベッドの上に金色の髪を散らせている 何が……起ころうとしているんだ?? 未だに整理のつかない脳内を、漠然とした不安が横切っていた 少しずつ自分に近づいてくる瞳 このシチュエーションは何度か体験している が、この体勢はどうだろう 「ちょっっちょ、ちょ、ちょっっアスラっっ………んンっ」 重力も加勢をして、上からのキスはいつもとは違った感触だった いつもなら、少し力を入れてアスランを押せばキスは終わりだったのに アスランの唇は、カガリを離さなかった そうこうするうちに、カガリの唇に別の、生暖かい感触が触る なんだ……っ?これはっ 思ったのもつかの間 カガリの口内に、ねっとりとしたものが侵入してくる それはカガリの舌を執拗に絡め取り、カガリ全体をダメにしていった 気持ちは……悪い でも、力が抜けていく 不思議な感触だった 初めて体験するような感覚 次第にカガリの瞳はうつろになり、頬はほんのり紅く色づいていた まるでそれを待ち受けていたかのように、アスランはするりとカガリの服の下へと手を滑り込ませる 「っっ!?」 全身をこわばらせるように、カガリの身体はビクンッと跳ねた 身体を這う、少し体温の低い他人の手 くすぐったい カガリは、アスランの力によって自由の利かない身体を懸命にくねらせていた カガリの必死の抵抗も及ばず、アスランの手は彼女の豊かな膨らみへ到達する 「っアスランっっ!!!!」 ぎゅっと目をつぶり、思いっきり叫ぶ 唯一自由になっている片手で、アスランの肩ポカポカと叩きながら… 「やっ、アスッッ……やぁっっ」 恥ずかしさと、いやらしさに耐え切れず、カガリの顔は真っ赤になっていた そんな姿で抵抗しても、一度目覚めた獣は眠らないというのに…… 「っアッ」 アスランの手はカガリの突起に触れ、その指先で軽く弾く その瞬間、カガリは今まで聞いたことのない自分の声を聞いた 鼻にかかる、甘ったるい声 耳にしつこく残って離れない 今まで自分の声がこんなにも耳の奥に染み付いて離れなかったことはあっただろうか カガリはあまりの恥ずかしさに、がむしゃらに抵抗を始めた 「アスランっっ!!お前っいいかげんにしろよっっ」 抵抗してもかなうはずがないのに… わかってはいても、抵抗しなければ怖くて仕方がない 何か行動を起さなければ、自分が自分でなくなってしまいそうで怖い 「いいかげんに……しろよぉ……」 半分泣いているように、震えた声で懸命に訴える どうしたらやめてくれるのか、カガリにはもう成すすべが無いのだ 所詮、コーディネイターとナチュラル 所詮、男と女 力の差は一目瞭然なのだ 「お前っっ嫌いだ!!!」 「っカ……カガリ?」 「嫌いだ……っお前なんかっっ」 「っっ」 ふと、カガリの身体を半拘束していたアスランの力が緩くなる カガリはシャツをめくられたそのままの姿で、アスランから顔を背け両手で顔を覆う 「拒絶」だった アスランの顔なんか見たくもない それが体全体から溢れ出していた 「ぁ………、カガ……」 手を伸ばすものの、その指先はカガリに触れることもせずに宙に留まる シャツの下から見え隠れする胸 少しずれたズボンの下のショーツ アスランの思いも虚しく、カガリは嗚咽を堪えるように必死に顔を隠していた fin. 〔戯言〕 あ〜らら、アスランやっちゃった。。。 カガリに拒絶されちゃいましたねぇ〜かわいそうに。 ただでさえ不器用なアスランなのに、嫌われるようなことやっちゃダメじゃない、 と、彼に教えてあげてください、誰か。。。。 ですが、一番暴走しちゃっているのは私です。ごめんなさい。 や〜もう、大好きですよ、彼等。 これでもかってくらい愛してます。このうまくいかない具合がグゥ〜☆ さてさて、私の暴走はまだ続きますよ。さぁ、アスラン、カガリをものにできるかな!? ふはははははははははっっ(壊れ気味……) |